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2008年6月 1日 (日)

Simple is best.

目標は極力、単純・明快・簡潔で、誰でも分かるものがよい。
それが、この「ザ・ゴール」の中に出てくる工場長のアレックスとその恩師ジョナ、そして工場の仲間達によって繰り広げられた物語から得た教えの1つだ。
― 企業の目標はお金を儲けることだ。―
― それ以外のすべては、その目標を達成するための手段。 ―

(「ザ・ゴール 企業の究極の目的とは何か(エリヤフ・ゴールドラット著)」より引用)

こう言われると、とてもすっきりする。ボクの頭の中は、ピラミッドが描かれた。一番上の頂点に目標が光り、そこの到達する全ての数多くの筋は、下の底辺からその頂点に向かって真っ直ぐに伸びている。
どうやらボクはすぐに勘違いしやすいようだ。たくさんの「する」ことや「終えること」は目標ではなく、目標を達成するための手段だ。なのに、したこと、終えたことで目標を達成したと思ってやしないか?所謂自己満足。少し不安になる。

目標は定まった。目標を定めただけでは目標は達成しないということは言うまでもない。次に必要なのは、その目標を達成するための手段。ということになるのだが、その前に必要となるのは目標に近づいているかどうかを確認するための指標だ。ザ・ゴールでは、こう教えてくれている。

― 「お金を儲けるという目標を完璧な形で表すことができ、なおかつ工場を動かすための作業ルールの設定を可能にした指標だ。」 ―

― 「指標は三つあって、それぞれ「スループット」、「在庫」、「業務費用」と呼ぶことにした。 ―「スループット」とは、販売を通じてお金を作り出す割合のこと。「在庫」とは、販売しようとする物を購入するために投資したすべてのお金のこと。「業務費用」とは、在庫をスループットに変えるために費やすお金のこと。 ―

(「ザ・ゴール 企業の究極の目的とは何か(エリヤフ・ゴールドラット著)」より引用)

指標は、もちろん業界によって異なるのかもしれないが、目標を達成するための指標を作り、その定義を明らかに、かつシンプルに定めることが、人に理解してもらい、人に動いてもらうための大事なポイントなんだと思う。それを繰り返し繰り返し説明し、理解を求め、確認し、修正する。
目標を定め、その目標に近づくために必要な指標を定め、明確に定義する。そして、それに基づいて手段を講じ、実行する。目標と指標がシンプルかつ明確なので、手段がたとえ複雑であっても、目標と指標に対してブレない。アレックスの工場では、それが出来たからこそ、ルーやボブ、ステーシーといった周囲のスタッフが様々な改善策を施しながら、積極果敢に実行し、閉鎖寸前の工場を短期で立ち直らせることに成功した。目標があったからこそ、それを理解したからこそ、変化を厭わない。変化することが目標ではなく、変化することは目標を達成するための手段だからだ。

企業の目標はお金を儲けること。その通りだ。では、ボクが身を置く業界、国公立・私立、民間全ての教育機関はどうなのだろう。いわゆる広義の意味での「学校」だ。学校の目標は 儲けることなのだろうか。それとも教育することなのだろうか。仮に学校の目標は「教育すること」と定義された場合、「儲けること」は手段となるのだろう か。つまり、教育を行うために儲ける。または学校の目標然り「儲けること」なのだろうか。その場合、教育することは手段となり、儲けるために教育を行 うということになる。

話が長くなったが、ボクは学校という教育事業も目標はお金を儲けることだと思う。教育事業で儲けるということは、よい教育をするとい うことと表裏一体だからだ。よい教育にしか人は対価を支払わない。少し視点は異なるが、大学の補助金でさえもよい研究をする大学や、定員を満たす大学に予 算をつける。つまり消費者も国も良い事にはお金を出す。今や学校は選ばれる時代。学校が生徒を選んでいた時代とは違う。良い教育をしなければ、選ばれない。つまり儲からない。 儲からなくても教育という事業をするのか?いや、儲からなければ学校は成り立たない。つまり教育への対価を支払う学生がいなければ、教育事業は破綻する。 つまり倒産。

「ザ・ゴール」。それぞれの企業で、業界で賛同し、取り入れることができるビジネスのバイブルにめぐり合った。決して敏腕なビジネスマンではないが、愚直に目標に向かって一直線に突っ走ったアレックスを自分に投影しながら、仕事のことを考えることができた。目標の定め方と指標作り。とても大事なことに気づいた。

感謝。

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